旧 清泉拝中 Old School Band
フェンスの向こうは、アメリカ (VW ビートル)GT浪漫三部作
2013年06月30日 19:19フェンスの向こうは、アメリカ
午後、雨の日の西麻布に入る。
1968年式の僕の黄色いVWビートルは、パタパタと音を立てて星条旗通りを左に曲がった。
今朝からワイパーの調子がわるい。
そうなんだ、あの時もワイパーの調子がわるかったんだ。
スター&ストライプス、星条旗新聞、立川警察署の時に横田基地のOSIの事務所によく足を運んだ。
ルート16、フェンスの向こうは、アメリカだ。
第2ゲートから入ると守衛のMPに「車は、マスタングねボーイ。」と・・・・よくからかわれたっけ。
そうマスタングね~、ハリウッドの刑事映画「ブリット」で敏腕刑事役のスティーブ・マックイーンが乗っているスポーツカーだ。
OSIの事務所に着くとキム・ベイシンガー似のエージェントがすまなそうにコーヒーを入れてくれた。
「I'm sorry、ステファニーは、たった今take offしたギャラクシーでソウルへ行ってしまったわ!」
えっ!、ステファニーに書類のサインをもらいに来た僕の頭には、デカ長の怒った顔がよぎった!
さっきの土砂降りの中、ビートルのワイパーさえ壊れなければ間に合ったのに・・・・。
警察署に帰る途中ラジオからアメリカの「金色の髪の少女」が流れた・・・・。♪
西麻布の雨は、僕の悲しい思い出をノックする。
金色の髪の少女
ステファニー・・・・・・。
星条旗通りの交差点を曲がろうとする僕のビートルの前を会社員が信号無視して渡って行く、すかさず腹ただしくクラクションを鳴らすとそれに驚いて尻もちをついた!
映画のようには、いかないんだよボーイ。
雨の中でも決してジーン・ケリーは転ばない。
「雨に唄えば」♪がラジオから流れる訳ないかぁ・・・・。
無いな。
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