旧 清泉拝中 Old School Band


立川セントラル映画館 14

2016年04月14日 00:45

「野獣死すべし」

原作 大藪晴彦(同名小説)

1959年製作 日本国映画(東宝) 監督 須川栄三 出演 仲代達也 佐藤充

1974年製作 日本国映画(東宝) 監督 須川栄三 出演 藤岡弘 黒沢年男

1980年製作 日本国映画(東映・角川映画) 監督 村上透 出演 松田優作 鹿賀丈二


俳優「原田芳雄」にふれれば次に登場する役者は、「松田優作」だろう。

邦画における「松田優作」アクションの頂点は、1980年製作、村上透監督の「野獣死すべし」だと私は確信している。

ごの映画は、一つ一つの場面に美しい詩が流れている。

銀行強盗の松田優作が小林麻美を撃つシーン

刑事役の室田日出男にリップ・バン・ウィンクルの童話を諭すシーン

松田優作が腕をスッと一本挙げてアッ!!と囁き陶酔するシーン

そして最後に松田優作が何者かに、いきなり!狙撃され絶命するシーン・・・・である。

これらシチュエーションの背景には、次の要素が含まれていると筆記者は思うのである。

突然の受け入れ難く思いがけない死を演じた小林麻美、

死をせがまれ恐怖におののく生を演じた室田日出男、

死を感じる事も無く一瞬に終わる生を演じた松田優作等々

を映画監督村上透は,詩の中に死を映し出した。

映画「野獣死すべし」に流れるサウンド・トラック、トランペットの響きが、さらに絶妙である。

村上透・松田優作アクションここに極まりの名画である。

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