立川セントラル映画館 2

「サムライ」

仏国人俳優「アラン・ドロン」主演のフィルム・ノワール(暗黒映画)「サムライ」である。

クールな一匹狼の殺し屋を演じれば、古今東西見渡しても、これほどのはまり役は彼をおいて他にあるまい。

前述の映画「さらば友よ」や映画「シシリアン」での「アラン・ドロン」も見逃せないが、ギャング・スターの映画人と言う地位に彼を押し上げた一番の映画は本作だと確信している。

映画「さらば友よ」ではアルジェリア帰りの軍医を熱演、映画「シシリアン」ではマフィア一家の雇われギャング役で、仏映画の重鎮「ジャン・ギャバン」や名優「リノ・バンチュラ」と火花を散らしたが惨敗の憂き目を見てしまった。

そしてアラン・ドロンの原点回帰を図った映画は、いずれもクールな一匹狼の殺し屋役を演じた映画「ビッグガン」と映画「仁義」であった。

シラケとか熱中ではない、coolである。惚れ惚れする男前であった。