旧 清泉拝中 Old School Band


立川セントラル映画館 3

2016年04月13日 23:38

CM「ダーバン」「D'URBAN」

仏国俳優「アラン・ドロン」と言えば、「ダーバンのCM」は見逃せない。
ダーバンCMの主題曲「華麗なる人生」*「人生のバラード」、アラン・ドロン本人のCMのセリフ「D'urban c'est l'elegance de l'homme moderne(ダーバン、セレレガンス・ドゥ・ロム・モデールヌ)」=「現代を支える男のエレガンス・・・・・。

「大人のトータルファッション「ダーバン」大人のダーバン、レナウンから発売伝々、城達也の名CMナレーション等である。

この名ナレーションで始まるダーバンのCMは、当時中学生だった私にとて大変衝撃的であった。

これは、CMではなく映画じゃないのか!と・・・・・。

このレナウンの中のひとつのブランド名である「ダーバン」「D'URBAN」は、「都市の」・「都会風の」というフランス語の意味なのである。

しかし、この言語を紐解いていくと英国軍人「ダーバン将軍」が現れる。

将軍の名前をとって名付けた南アフリカ共和国の「港湾都市ダーバン」、そして同じく将軍の名前から名付けられた英国の巡洋艦「ダーバン号」へとたどり着く。

では、なぜ「ダーバン」が、レナウンのブランド名として起用されたのか?
それは、レナウンの前身であった佐々木商会が、レナウンという社名に変更した1923年(大正12年)の前年に英国エドワード皇太子が「御召艦レナウン号」で来日したことに由来するのである。

佐々木商会は、その艦名の「レナウン号」をとって社名をレナウンとした。

その「レナウン号」に、供奉艦として同行していたのが、前述の巡洋艦「ダーバン号」だった。
この「ダーバン号」は、その後「ノルマンディー上陸作戦」に参加し、戦術防波堤となり自沈している。

戦術防波堤となって自沈した「レナウン号」の顛末、これは、まさにレナウンの経営戦術を物語る様に見えてしょうがない。
仏映画界の名優アラン・ドロンを起用してまでもレナウンがなし遂げられなかった「ダーバン」の高級ブランド化・・・・・。
英国の将軍の名前なのに仏国人「アラン・ドロン」をCMに起用したこと・・・・・。

レナウンには経営戦略がないと思われても仕方ないのではないだろうか。

歴史を確実に把握しないと必ず矛盾が生じる。
英国老舗高級ブランド、アクアスキュータム社を戦略無きままに買収、そしてその後は、中途半端な投げ遣り的に他社への株式譲渡、レナウンよ!あ~レナウンよ!!である。

しかし、一世を風靡したダーバンのCMナレーションの中でも私が好きなのは、これだ!

「ときどき思うこと。わたしの歩んで来た遠くはるかな道のり。いろいろなことが起こり、そして忘れた。さまざまな人と出会い、そして別れた。歩き続けること、わたしの人生。大人のもの。ダーバン」・・・・・。「D'urban c'est l'elegance de l'homme moderne(ダーバン、セレレガンス・ドゥ・ロム・モデールヌ)」
ダーバン、D'URBAN、「華麗なる人生」*「人生のテーマ」

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